膝周囲骨切り術では、対応できないケースには人工膝関節置換術(TKA:total knee arthroplasty)を行っています。私が最も多く行なってきた手術です。
どのような膝に人工膝関節置換術(TKA)を行うか
下図 Grade 4から5 のように、軟骨が摩耗し、さらに骨が摩耗してくると人工膝関節置換術になります。

73歳女性です。このケースでは片側づつの手術を行いました。
右膝手術前の下肢全長レントゲン正面像で、右膝(レントゲン像では左側になります)は強いO脚変形を示しています。

両膝手術前の歩行で、両膝とも膝動揺性(荷重をかけると膝がガクッとずれる感覚)とそれに伴う痛みがあります。
感染しないよう、医師・看護師はヘルメットをかぶり人工膝関節置換術を行っています。

左:右人工膝関節置換術中、関節の写真です。右膝内側軟骨が消失し、さらに骨まで削れています。右:右のみ人工膝関節が入っています。左膝は右の手術前ほどではないですが、強いO脚変形を示しています。

右膝人工膝関節置換術後の歩行です。まだ左膝に動揺性があります。
左:左人工膝関節置換術中の関節の写真です。左膝内側軟骨が摩耗しています。右:両側人工膝関節が入っています。両膝ともまっすぐになりました。

両側人工膝関節置換術後の歩行です、何歳か若返ったような歩き方です。